急に胸がドキドキしたり、息が吸いにくくなったり、胸が苦しくなったりしたことはありませんか。人前で話すときや電車・会議室にいるときなど、強いストレスを感じたときなどに、こうした症状が現れる方もいらっしゃいます。
このような症状があると、「心臓や肺の病気ではないか」「また発作が起こるのではないか」と不安になるのも無理はありません。しかし、不安が強まることで、動悸や息苦しさがさらに強まる場合もあります。
動悸や息苦しさは、強いストレスや緊張、不安といった精神的な要因が引き金となって現れるケースが多々あります。気のせいだと思い込まず、不安や緊張が身体にどのように影響しているのか、理解していくことが大切です。
強い不安や緊張による身体反応
不安や緊張が高まると、私たちの身体は危険に備えようとして、自律神経の働きが活発になります。その結果、心拍数が上がったり、呼吸が浅く速くなったり、胸の圧迫感や息苦しさとなって身体に現れるのです。
大切な場面で緊張して心臓がドキドキするのは自然な反応ですが、その反応が強く出すぎたり、日常的に繰り返されたりすると、ご本人にとって大きな負担になります。
ストレスの蓄積
仕事や人間関係、家庭の問題、将来への不安などが続くと、こころと身体が常に緊張した状態になります。自分では大丈夫だと思っていても、こころと身体が「少し休んだほうがいい」というSOSサインを出しているといえます。
動悸や息苦しさは、そうしたストレスの蓄積によって現れる症状の一つです。
発作への不安が症状を強める
強い動悸や息苦しさを一度経験すると、「また同じ症状が起こるのではないか」という強い不安(予期不安)が生じがちです。この不安が重なると、電車やバスなどの公共交通機関、人混み、会議など、症状が出そうな場面を避けるようになる方も少なくありません。
こうした回避行動は、一時的な安心にはつながるものの、結果として行動範囲を狭め、かえって不安を強める要因になることもあります。症状が出やすい場面や、そのときの感じ方を整理しておくことは、今後の対応を考える手がかりとなります。
身体の病気との区別も大切
動悸や息苦しさは、精神的な要因だけでなく、心臓や呼吸器、甲状腺の病気、貧血などによって起こることもあります。そのため、症状の内容や経過によっては、まず内科などで身体的な原因を確認することが大切です。
検査をしても身体的な異常が見つからない場合や、不安・緊張・ストレスとの関連が考えられる場合には、精神科や心療内科で、こころと身体の両面からアプローチしていきます。
- パニック症(パニック障害)
- 全般不安症
- 社交不安症
- 適応障害(適応反応症)
- うつ病
- 自律神経失調症
- 過換気症候群(過呼吸)
など
- これらのいずれかに当てはまるとは限りません。専門的な評価により、適切な診断・支援を行います。